DNAR(蘇生処置を行わない指示)
でぃーえぬえーあーる / DNAR
DNAR(でぃーえぬえーあーる、Do Not Attempt Resuscitation)とは、心停止時に心肺蘇生を試みないという、本人の意思を尊重して合意された医療上の指示を指す。
意味と由来
DNARは Do Not Attempt Resuscitation の略で、心停止に陥った際に心肺蘇生(CPR)を実施しないことをあらかじめ取り決めた指示である。かつてのDNRに「試みない」の意を加え、蘇生の成功率が高くない現実を踏まえた表現とされる。
対象と考え方
終末期や回復が見込めない状態で、本人・家族と医療者が十分に話し合ったうえで合意される。DNARはあくまで「心停止時に蘇生を行わない」ことのみを指し、それ以外の治療やケア、苦痛の緩和を中止・制限するものではない点が重要である。
意思決定のプロセス
患者本人の意思を最優先に、病状や予後、蘇生の利益と限界について丁寧に説明し、繰り返し話し合って決定する。アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の一環として位置づけられ、決定は記録され、状況の変化に応じて見直される。
看護の関わり
看護師は患者・家族の思いを傾聴し、意思決定を支える橋渡し役を担う。DNARであっても日常のケアや尊厳を守る関わりは変わらないことを、チームで共有する。指示内容を正確に把握し、急変時に混乱が生じないよう記録と連携を徹底する。
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